金商法の枠内でのST(2020年〜)
2020年5月1日施行の金商法改正で「電子記録移転有価証券表示権利等」「電子記録移転権利」という概念が導入された。日本のSTは新法ではなく、既存の金商法の枠内で扱われている。
JAPAN TOKENIZED SECURITIES MARKET MAP
「デジタル証券」をひと括りにせず、器・取引の場・決済・制度の4層に分けて追跡する一次情報ベースのリファレンス。
01 · STATUS
「承認済み」「ルールが有効」「本番稼働」は別です。ここを混ぜないのがこのサイトの基本ルールです。
2020年5月1日施行の金商法改正で「電子記録移転有価証券表示権利等」「電子記録移転権利」という概念が導入された。日本のSTは新法ではなく、既存の金商法の枠内で扱われている。
2023年12月に売買取引を開始。取引所ではなく私設取引システム(PTS)で、売買は取引参加証券会社を通じて行う。2026年は社債ST・PEファンドST・動産ファンドSTなど対象資産の拡大を掲げている。
トークン化預金(DCJPY)やステーブルコインを使ったDvP決済の実証が複数進んでいる。2026年7月31日にはケネディクス・Progmat・Datachainが第一段階の実証を完了したが、いずれも商用サービスではない。
2026年4月10日に国会へ提出され、2026年7月15日に成立。暗号資産取引の規制を資金決済法から金商法へ移し、不公正取引規制やインサイダー取引規制を整備する。施行は公布から1年6か月以内で、まだ施行されていない。
一定の暗号資産を20%の申告分離課税とし、損失の繰越も認める方向。適用は施行の翌年1月からで、2028年が見込まれる。現時点では総合課税のまま。
02 · OWNERSHIP
SECの2026年1月の整理を軸に、トークンの見た目ではなく法的構造と公式な所有記録で分類します。
金商法上は「電子記録移転有価証券表示権利等」に整理される。日本のST市場は不動産を裏付けとするこの型が中心に育ってきた。
発行体に対する債権をトークンにしたもの。ODXは2026年に社債STの取扱いを検討対象に挙げている。
日本の株式は振替制度(ほふり)で管理されており、その記録をトークンに置き換える枠組みは現時点で確認できていない。ここが日米で最も差がある部分。
ST の受け渡しと代金の支払いを同時に行うDvP決済で使われる。2026年7月の実証ではSMFGが想定する信託型ステーブルコインの規格がAvalanche L1上で使われた。
03 · TRADING ROUTES
所有モデルと取引会場は別軸です。同じ「トークン化証券」でも経路によってルールと決済が変わります。
国内でSTの二次流通が実際に成立している唯一の公表された場。取引所ではない。
証券と代金を同時に受け渡すDvP決済を、トークン化預金やステーブルコインで行う実証が複数走っている。
これまで日本のSTは基本的に国内居住者しか買えなかった。その制約を外す動きがある。
04 · REALITY CHECK
24/7・即時決済・自己ウォレット・小口化は、すべてのモデルに一律で当てはまるわけではありません。
重要な注意: 順番が逆であることが、日米を比べるときの要点。
重要な注意: 同じ「デジタル証券」でも中身が違う。
重要な注意: PTSは取引所ではない。参加できる証券会社も限られる。
重要な注意: 2027年開始を検討と報じられているが、決定ではない。
05 · ECOSYSTEM
規制当局の「承認企業一覧」ではありません。各社が公表・届出した役割を、出典つきで整理しています。
国内初のST向けPTS「START」を運営。SBIグループ。2026年は対象資産の拡大を掲げる。
三菱UFJ信託銀行発のデジタルアセット発行・管理基盤。多くの金融機関が採用。
野村ホールディングスと野村総合研究所が設立した基盤事業者。「ibet for Fin」を運営。SBIホールディングスも出資。
不動産STの主要な発行体。2026年7月にステーブルコインを使った直接決済の実証第一段階を完了。
Progmat と共同でクロスチェーンのDvP決済ソリューションを提供。
トークン化預金「DCJPY」の基盤。ST決済への利用を検証中。
BOOSTRYと組み、海外投資家が日本のSTを買える仕組みを検討。2027年開始を検討と報じられている。
不動産等を裏付けとするSTの主要な組成者のひとつ。
06 · LICENCES
登録・届出の効力発生・承認・免除は、どれも別の概念です。同じ「SEC が関わっている」でも意味が違います。
注意取引所ではない。参加できる証券会社も限られ、投資家が直接発注する場ではない。
注意STの販売はこの登録業者を通じて行われる。
注意信託受益権は株式ではない。議決権のような株主権は伴わない。
注意基盤事業者が規制当局に認定されているという意味ではない。
注意証券ではない。ST決済への利用はまだ実証段階で、商用サービスではない。
06 · REGULATION
法令、SEC命令、SROルール、No-Action Letter、スタッフ見解、企業構想を同じ強さで扱わないため、ステータスを分けています。
「電子記録移転有価証券表示権利等」「電子記録移転権利」という概念が導入され、STが既存の証券規制の中に位置づけられた。
これまでの不動産STに加え、社債ST・PEファンドST・動産ファンドSTなどの取扱いを検討するとしている。
BOOSTRYと組み、シンガポールとの直接取引基盤を実証したと報じられた。早ければ2027年の取引開始を検討。報道であり当局の承認を示すものではない。
ケネディクス・KDX STパートナーズ・Progmat・Datachain が、STの受渡しとステーブルコインの決済をDvPで同時履行する検証を完了。SMFGが想定する信託型SC規格をAvalanche L1上で使用。商用化の判断は2026年内。
07 · SOURCES
SEC・DTCC/DTC・NYSE/ICE・Nasdaqを最優先し、企業情報は企業公式として区別しています。
金融庁 · 2026-04 · 一次情報
金融庁 · 2025-11-07 · 一次情報
大阪デジタルエクスチェンジ · 2023-12-25 · 一次情報
大阪デジタルエクスチェンジ · 2026-01-14 · 一次情報
大阪デジタルエクスチェンジ · 一次情報
大阪デジタルエクスチェンジ · 一次情報
ディーカレットDCP · 2025-12-26 · 企業公式
KDX ST パートナーズ · 2026-07-31 · 企業公式
日本経済新聞 · 2026-07-07 · 企業公式
Progmat · 企業公式
BOOSTRY · 企業公式
08 · METHODOLOGY
最初に「何を持つか」を確認し、次に「どの取引ルートか」、最後に「公式ソースと現在の稼働状況」を確認してください。トークン化という技術ラベルだけでは、株主権・カウンターパーティーリスク・決済サイクルは判断できません。