EnsembleTX ― 実取引の段階へ
HKMAのProject Ensembleは、2024年8月からのサンドボックス実験を経て、2025年11月にEnsembleTXを立ち上げた。2026年を通じて稼働し、トークン化預金の実取引を扱う。
HONG KONG TOKENISED SECURITIES MARKET MAP
香港は株式ではなく、政府債券・ファンド・決済から固めています。政府自身が発行体として繰り返し実行しているのが特徴です。
01 · STATUS
「承認済み」「ルールが有効」「本番稼働」は別です。ここを混ぜないのがこのサイトの基本ルールです。
HKMAのProject Ensembleは、2024年8月からのサンドボックス実験を経て、2025年11月にEnsembleTXを立ち上げた。2026年を通じて稼働し、トークン化預金の実取引を扱う。
トークン化預金の銀行間決済は当初、香港ドルのRTGSで行う。CBDC決済と24時間運用は2026年末頃の導入を計画している。
香港は複数回にわたりトークン化政府債券を発行し、累計で68億香港ドルを超えたと報じられている。政府が発行体として繰り返し実行している点が、他地域と違う。
HKMAの専門家グループにHSBC・Standard Chartered・UBS・中国銀行(香港)・JPMorgan・Ant Digital・HashKeyなどが参加。FSTBと共同で第2フェーズの法制レビューを進めている。外貨基金証券のトークン化テストは2026年末までを予定。
SFCは、ライセンスを持つ仮想資産取引プラットフォームがトークン化証券やデジタル資産関連商品を扱えるよう条件を整理した。2026年5月時点で13社がライセンスを持つ。
政策方針として、規制下のステーブルコインをライセンス取得済みVATPで取引させ、トークン化MMFの決済に使う方向を掲げている。2026年9月にはHKDAPを使った初の投資ユースケースが実行されたと報じられた。
02 · OWNERSHIP
SECの2026年1月の整理を軸に、トークンの見た目ではなく法的構造と公式な所有記録で分類します。
香港の特徴は、政府自身が発行体として繰り返しトークン化債券を出していること。実験ではなく実際の資金調達として行われている。
Project Ensembleの中心はここ。銀行間の決済を当初はRTGSで行い、将来はCBDC決済と24時間運用を目指す。
SFCはライセンス取得済みVATPがトークン化証券や関連商品を扱えるよう条件を整理した。ステーブルコインでの購入・決済も想定されている。
香港が力を入れているのは債券・ファンド・決済であり、株式そのものではない。この点は英国と似ている。
03 · TRADING ROUTES
所有モデルと取引会場は別軸です。同じ「トークン化証券」でも経路によってルールと決済が変わります。
SFCのライセンスを受けた取引プラットフォーム。2026年5月時点で13社。トークン化証券や関連商品の取り扱いについて、SFCが条件を整理している。
トークン化ファンドやトークン化債券を、既存の銀行チャネルを通じて販売・決済する形。Standard CharteredはHKDAPの銀行分銷パートナーとして発表されている。
一般の投資家が直接使う場ではなく、銀行同士がトークン化預金をやり取りするための基盤。決済は当初、香港ドルのRTGSで行う。
04 · REALITY CHECK
24/7・即時決済・自己ウォレット・小口化は、すべてのモデルに一律で当てはまるわけではありません。
重要な注意: 同じ「トークン化」でも対象資産が違う。
重要な注意: 官が先に動く点は日本・英国に近い。
重要な注意: 証券と決済は別の問題。香港は後者を先に解いている。
05 · ECOSYSTEM
規制当局の「承認企業一覧」ではありません。各社が公表・届出した役割を、出典つきで整理しています。
Project Ensembleを主導し、2025年11月にEnsembleTXを立ち上げた。トークン化債券の専門家グループも運営している。
仮想資産取引プラットフォーム(VATP)のライセンス制度を運営し、トークン化証券の取り扱い条件を示している。
香港で早期にSFCライセンスを取得した取引プラットフォーム。2026年9月のHKDAPを使った投資ユースケースに参加したと報じられている。
SFCライセンスを持つ取引プラットフォームを運営。HKMAのトークン化債券専門家グループにも参加している。
HKDAPの銀行分銷パートナーとして発表され、トークン化MMFの購入・決済を2026年第4四半期に計画していると報じられている。専門家グループにも参加。
HKMAのトークン化債券専門家グループのメンバー。香港の大手発券銀行の一つ。
香港の債券決済インフラを担う組織。2026年中にデジタル資産プラットフォームを立ち上げる方針が示されている。
HKMAのトークン化債券専門家グループに参加している技術系事業者。
いずれもHKMAのトークン化債券専門家グループのメンバーとして報じられている国際的な金融機関。
06 · LICENCES
登録・届出の効力発生・承認・免除は、どれも別の概念です。同じ「SEC が関わっている」でも意味が違います。
注意ライセンスは事業者に対するもので、特定の商品を当局が保証するものではない。
注意「トークンだから別の制度」ではなく、証券なら既存の制度が乗る、という考え方。
注意運用の資格と、販売する場の資格は別物。
注意証券の資格とは別枠。決済の側を担う。
注意証券ではない。証券の代金を払う側の道具として位置づけられている。
06 · REGULATION
法令、SEC命令、SROルール、No-Action Letter、スタッフ見解、企業構想を同じ強さで扱わないため、ステータスを分けています。
サンドボックスから進み、実際の価値を伴う取引を扱う段階に入った。2026年を通じて稼働する。
規制下のステーブルコインの取引、トークン化商品の拡大、CMU OmniClearによるデジタル資産プラットフォームの設立が示されている。
運用会社・銀行・取引プラットフォームが組み、香港ドル建てのデジタル資産決済を使ったファンド取引が行われたと報じられている。
予定として公表されているもので、実施を確認したものではない。
07 · SOURCES
SEC・DTCC/DTC・NYSE/ICE・Nasdaqを最優先し、企業情報は企業公式として区別しています。
HKMA · 2025-11-13 · 一次情報
香港特別行政區政府 · 2025-11-13 · 一次情報
HKMA · 2026-06-10 · 一次情報
香港特別行政區政府 · 2026 · 一次情報
SFC · 一次情報
South China Morning Post · 企業公式
Fintech Hong Kong · 2026 · 企業公式
Caproasia · 2026-09-24 · 企業公式
08 · METHODOLOGY
最初に「何を持つか」を確認し、次に「どの取引ルートか」、最後に「公式ソースと現在の稼働状況」を確認してください。トークン化という技術ラベルだけでは、株主権・カウンターパーティーリスク・決済サイクルは判断できません。