DLT法 ― 恒久法として書かれている
2020年9月25日に成立し、2021年8月1日に全面施行。「台帳型有価証券(ledger-based securities)」という法的カテゴリを民法に書き込んだ。時限の免除やサンドボックスではなく、恒久的な制度である点が他国と決定的に違う。
SWISS TOKENISED SECURITIES MARKET MAP
唯一、恒久法で「台帳型有価証券」を認めている国です。ただし使えるのは主に銀行で、扱われているのは債券です。
01 · STATUS
「承認済み」「ルールが有効」「本番稼働」は別です。ここを混ぜないのがこのサイトの基本ルールです。
2020年9月25日に成立し、2021年8月1日に全面施行。「台帳型有価証券(ledger-based securities)」という法的カテゴリを民法に書き込んだ。時限の免除やサンドボックスではなく、恒久的な制度である点が他国と決定的に違う。
金融市場インフラ法(FinMIA)に基づく免許区分。DLT証券の多角的取引を行える。既存の取引所免許を流用するのではなく、専用の区分が法に用意されている。
2025年3月18日、FINMAが「これまでで初のDLT取引施設」として免許を付与。BX Swiss の姉妹会社で、ボルセ・シュトゥットガルト系。決済はEthereum上で行う構想。提供先は監督下の参加者(通常は銀行)に限られる。
2021年9月、FINMAがSIX Digital Exchange を中央証券保管機関、SDX Trading を取引所として認可した。トークン取引についてこの組み合わせを認めたのは世界初。UBS・コメルツ銀行・世界銀行などが発行に使っている。
2026年5月6日、FINMAがSDXをSIX SIS(従来型の中央証券保管機関)へ統合することを承認したと報じられている。従来証券・DLT証券・暗号資産を1か所で保管・決済できる体制を目指すもの。実験の別枠ではなく、既存インフラへの合流という段階に入っている。
DLT取引施設の提供先は監督下の参加者、通常は銀行に限られている。制度は恒久的でも、一般の個人が直接売買する場として開かれているわけではない。
02 · OWNERSHIP
SECの2026年1月の整理を軸に、トークンの見た目ではなく法的構造と公式な所有記録で分類します。
米国の免除令や英国・香港のサンドボックスが「既存の枠に例外を設ける」手法なのに対し、スイスは民法の側に新しい器を作った。だから期限が無い。
SDXはこの形で2021年から動いている。UBS・コメルツ銀行・世界銀行などが発行に使ってきた。
制度は最も進んでいるが、扱われているのは主にデジタル債券。株式そのものの話ではない。
03 · TRADING ROUTES
所有モデルと取引会場は別軸です。同じ「トークン化証券」でも経路によってルールと決済が変わります。
FinMIAに基づく専用の免許区分。DLT証券の多角的取引を行う。2025年3月にBX Digitalが初の免許を取得した。
2021年にFINMAが取引所とCSDの両方を認可。デジタル債券の発行・取引・決済を一体で行う。
04 · REALITY CHECK
24時間取引・即時決済・自分のウォレットで保有・小口購入。よく語られるこの4つは、どのモデルでも同じように起きるわけではありません。
重要な注意: ここが最大の違い。
重要な注意: 制度が進んでいることと、個人が使えることは別。
05 · ECOSYSTEM
規制当局の「承認企業一覧」ではありません。各社が公表・届出した役割を、出典つきで整理しています。
DLT取引施設の免許を出す当局。2021年にSDX、2025年にBX Digitalを認可した。
取引所とCSDの免許を併せ持つ。デジタル債券の発行・取引・決済を担う。
初のDLT取引施設免許を取得。BX Swissの姉妹会社でボルセ・シュトゥットガルト系。決済はEthereum上の構想。
スイスの従来型中央証券保管機関。SDXを統合する承認が2026年5月に報じられた。
06 · LICENCES
登録・届出の効力発生・承認・免除は、どれも別の概念です。同じ「SEC が関わっている」でも意味が違います。
注意提供先は監督下の参加者、通常は銀行。個人向けではない。
注意2021年、トークン取引について取引所とCSDを併せて認めたのは世界初。
注意DLT取引施設とは別の区分。SDXはこちらを使っている。
06 · REGULATION
法令、SEC命令、SROルール、No-Action Letter、スタッフ見解、企業構想を同じ強さで扱わないため、ステータスを分けています。
FINMAがSIX Digital Exchangeを中央証券保管機関、SDX Tradingを取引所として認可。トークン取引でこの組み合わせを認めたのは世界初。
FINMAがBX Digital AGに免許を付与。FinMIAに基づきDLT証券の多角的取引を認める。提供先は監督下の参加者に限られる。
従来証券・DLT証券・暗号資産を1か所で扱う体制を目指す。報道ベースであり、統合完了の時期は確認できていない。
07 · SOURCES
SEC・DTCC/DTC・NYSE/ICE・Nasdaqを最優先し、企業情報は企業公式として区別しています。
FINMA · 2025-03-18 · 一次情報
FINMA · 一次情報
スイス連邦財務省 国際金融局(SIF) · 一次情報
FINMA · 2021-09-10 · 一次情報
SIX Digital Exchange · 一次情報
SIX Group · 一次情報
Ledger Insights · 2026-05-06 · 企業公式
08 · METHODOLOGY
最初に「何を持つか」を確認し、次に「どの取引ルートか」、最後に「公式ソースと現在の稼働状況」を確認してください。トークン化という技術ラベルだけでは、株主権・カウンターパーティーリスク・決済サイクルは判断できません。