Digital Securities Sandbox(DSS)
イングランド銀行とFCAが2024年9月から共同運営する、規制下の実環境。トークン化証券の発行・取引・決済を、監督下で試せる。16社が参加している。
UK TOKENISED SECURITIES MARKET MAP
英国は「既存の株をトークンに写す」よりも、当局が運営する実験環境で新しい発行・決済を試す方式をとっています。その現在地を一次情報で追います。
01 · STATUS
「承認済み」「ルールが有効」「本番稼働」は別です。ここを混ぜないのがこのサイトの基本ルールです。
イングランド銀行とFCAが2024年9月から共同運営する、規制下の実環境。トークン化証券の発行・取引・決済を、監督下で試せる。16社が参加している。
英国初のFCA登録デジタル資産取引所。取引所・カストディ・ブローカーを1社で持ち、実際にトークン化資産の売買が行われている。英国のトークン化を当局の実験だけで捉えると見落とす部分。
英財務省によるデジタル国債の試験発行。DLTの提供事業者としてHSBCが2026年2月に選定され、2026年7月13日にDSSのGate 2承認を取得した。発行はまだ行われていない。
2026年9月14日公表。2026年5月のCall for Inputに対する123件の回答をまとめたもの。規制ではなく、今後のロードマップの土台になる文書。
当局は、短期的に最も効果が大きいのは担保の機動性だと整理している。中央清算機関がトークン化担保を受け入れられるかの協議が進んでいる。
イングランド銀行は、決済を同期させるサービスの稼働を2028年に目標として掲げている。まだ稼働していない。
02 · OWNERSHIP
SECの2026年1月の整理を軸に、トークンの見た目ではなく法的構造と公式な所有記録で分類します。
英国は「既存の証券をトークンに写す」よりも、DSSという監督下の環境で新しい発行・決済の形を試す方式をとっている。
英国のトークン化は当局のDSSだけで起きているわけではない。Archaxのような登録事業者が、取引所・カストディ・ブローカーを一体で運営している。
FCAは2026年4月にPolicy Statement PS26/7を公表し、実験段階からより広い採用へ移す枠組みを示した。
当局は、すでに適格な資産のトークン化版を、中央清算機関や中央銀行のオペレーションで担保として使えるようにする作業を進めている。
03 · TRADING ROUTES
所有モデルと取引会場は別軸です。同じ「トークン化証券」でも経路によってルールと決済が変わります。
サンドボックスの外で、実際にトークン化資産が売買されている場。英国で唯一、常設で動いている経路。
英国のトークン化は、いまのところほぼすべてこの中で起きている。市場に開かれた常設の場ではない。
政府自身が発行体となる案件。株式ではなく国債である点が、米国・日本と大きく違う。
当局が短期的に最も効果が大きいと位置づける領域。売買の場を作るより先に、担保として使えるようにする発想。
04 · REALITY CHECK
24/7・即時決済・自己ウォレット・小口化は、すべてのモデルに一律で当てはまるわけではありません。
重要な注意: 参加は認可ではない。DSSにいること自体は承認を意味しない。
重要な注意: 三国とも「トークン化」と呼ぶが、対象資産が違う。
重要な注意: 同期決済サービスの運営主体も中央銀行。
05 · ECOSYSTEM
規制当局の「承認企業一覧」ではありません。各社が公表・届出した役割を、出典つきで整理しています。
FCA登録の第1号となったデジタル資産取引所。取引所・カストディ・ブローカーを1社で持つ(FRN 838656)。トークン化エンジンも提供し、2026年にはトークン化MMFや米国債トークンを扱っている。
FCAとDSSを共同運営。同期決済サービスを2028年目標で準備。トークン化担保の受け入れも検討。
DSSを共同運営。2026年9月にFS26/1を公表し、Tokenisation Roadmapを年内に示すとしている。
DIGITの発行体。デジタル国債の試験発行を主導する。
DIGITのDLT提供事業者。2026年2月に選定され、7月13日にDSSのGate 2承認を取得。
06 · LICENCES
登録・届出の効力発生・承認・免除は、どれも別の概念です。同じ「SEC が関わっている」でも意味が違います。
注意参加は認可ではない。Gate承認も段階の通過であり、商品の承認ではない。
注意トークン化していても、原則として既存の認可の枠内で扱われる。
注意同期決済サービスは2028年目標で、まだ稼働していない。
06 · REGULATION
法令、SEC命令、SROルール、No-Action Letter、スタッフ見解、企業構想を同じ強さで扱わないため、ステータスを分けています。
イングランド銀行とFCAが共同運営を開始。トークン化証券の発行・取引・決済を監督下で試せる環境ができた。
卸売市場のトークン化について、意見募集(Call for Input)とあわせて方向性を示した。
回答者からは実験段階を出るべきとの声が多く、担保の機動性が短期の焦点として整理された。今年中にTokenisation Roadmapを示すとしている。
07 · SOURCES
SEC・DTCC/DTC・NYSE/ICE・Nasdaqを最優先し、企業情報は企業公式として区別しています。
FCA · 2026-09-14 · 一次情報
FCA · 2026-09-14 · 一次情報
FCA · 2026-05 · 一次情報
Bank of England · 2026-05 · 一次情報
Archax · 企業公式
Archax · 企業公式
Archax · 企業公式
08 · METHODOLOGY
最初に「何を持つか」を確認し、次に「どの取引ルートか」、最後に「公式ソースと現在の稼働状況」を確認してください。トークン化という技術ラベルだけでは、株主権・カウンターパーティーリスク・決済サイクルは判断できません。